嘘はもう、
文化祭当日
ついにやってきた文化祭当日。
私は柚加と2人、最後に驚かす係になった。
出口のドアの前で全身の力が抜け落ちたかのように座る不気味な人形役だ。
黒のワンピースに白のフリルのエプロン。
白のタイツに黒のつま先が丸い靴。
そして赤いリボンをカチューシャのように頭に巻く。
そばかすを書いて白のカラコンを入れ、ブラウンローズのカラーの口紅をぬった。
「よーし!かなり完璧じゃない?」
柚加は出来上がった姿をトイレの鏡で見ながら言った。
「うん、ハロウィン感強いけどね」