嘘はもう、
「助かる!」
ニカッと笑ってさっていった。
…まあいいか、吉田くんはこれを持って行ってからまた探そう。
そう思い私は小道具を持ってきょうしつをあとにした。
職員室に行くまでに渡り廊下がある。
夕日が差し込む温かい廊下には人気がなくて少し静かだった。
本当は渡り廊下なんて使わなくても行けるし、行くとしたら皆そっちの道を選ぶ。
けれど吉田くんのことで頭がいっぱいな私は1人になりたかった。
「…どこだろ」
ぽそっと呟いた。
「なにが?
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