嘘はもう、
私はこくん、と頷く。
「空いてる?」
あ、これはクリスマスデートのお誘いかな?
ドキドキしながら私は言った。
「あ、い、てる」
緊張のあまりカチンコチンな返事をしてしまった。
ああもう!変な返事しか出来ない…と1人で勝手に落ち込んでいると、
「ほんと?……だったらどっか行かね?」
少し嬉しそうに、少し不安そうに聞く隼斗を見たらなんだか可愛く見えてきた。
「うん!行きたい!」
という私の応えに隼斗の顔はどんどん笑顔になっていく。
何この生き物。カッコイイくせに可愛いなんて。
またもや1人、自分の中で呟いた。
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