breath
ドキドキドキドキ……

胸の鼓動が半端ないくらい、激しく波打つ

狭いエレベーターの個室に二人きり。私達はお互い意識をしてないかのように、両隅に立つ

私は藤崎さんに何か言われるのではないか?……なんて思うと不安でたまらない

さっきまで、専務の話を聞いて浮かれていた私はどこに行ったんだろう思うぐらい、私の周辺はダークなオーラで包まれている感じだ

5階から3階までの沈黙の時間は、数秒であっという間に着いたので、藤崎さんが私に何もアクションを起こす事はなかった

3階に着き、総務の部屋に戻る。私の真っ青な顔を見て驚いている同僚達


私は自分が普通だと思っていたので、何が起こっているかわからなかった

専務室に呼び出された直後だったので、私が専務に何かされたのかと思った渡辺課長が慌てていたけど『貧血が起きた』と嘘をつき、その場を切り抜けた
つもりだったけど、
私は医務室に連れて行かれ、ベッドに寝かされる。

心臓の動悸は大分落ち着いてきた……と思ったら、意識が遠のいていった
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