breath

眠ったおかけで身体はすっきりしている。私は総務の部屋に戻って行った。

部屋に戻ると『大丈夫？』と心配してくれる同僚達。私は課長の所に行き、大丈夫の旨を伝え業務に戻る。

業務が終了した5時30分、私は着替えて専務室に向かう。

セキュリティーの関係で、直接専務室には行く事ができないので、秘書室に立ち寄る。

私の姿を見た専務秘書の溝口さんが私に気づき、専務室に連絡を入れてくれた

専務室に向かおうとした所、途中、コートを着た専務に出くわしたので、私達は役員専用のエレベーターに乗り、駐車場に向かった

駐車場で案内されたのは、専務がプライベートで乗っている黒塗りのセダン。たぶん、私の年収の3倍はいくだろうと思われる高級車

車を見るだけでも、この人は私とは住む世界が違う人なんだと改めて実感する

「お客様だから本当は後ろの座席なんだけど、私が寂しいので助手席で良いかな？」
「そんな、私なんかがめっそうもない……」

と恐縮し、私は助手席に乗り込んだ