breath
それを相談したかったのに、樹さんはなかな帰ってこない。

私は待ちくたびれて、ソファーでウトウト眠ってしまった


朝、目覚めると私の身体はベッドに沈んでいた

時計を見ると午前4時

樹さんは………ダブルベッドの反対側の端で静かな寝息を立てて眠っている

『あー無事に帰って来てたんだ。良かった……』

このまま帰らなかったら……なんて思っていたから、樹さんの姿を見てホッとする私

起きるにはまだ早い時間。

いつもは樹さんの抱き枕状態になっている私だけど、今日の状況は全く違う

もしかしたら、樹さんは私に怒っている?

ーーーー不安がこみ上げてくる

専務の車でマンションに到着した時の樹さん、焦っている顔をしていた

そしてキツイ専務の言葉

私がキッカケとはいえ、樹さんにとって昨日は良い日じゃなかったはず

申し訳ない気分でいっぱいだった

私はベッドで寝ている樹さんの身体をギューっと後ろから抱きしめて、私の抱き枕にする
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