breath
「私ももう少し、ここで仕事がしたかったです」

もしかしたら課長がなんとかしてくれるかも………切なる思いをかけて自分の思いを言ってみたけど

課長はフッと笑い

「望月さん、これは君にとっては大チャンスだよ。このチャンスを欲しがっている人はこの会社に沢山いる。それを掴み取った君は頑張るしかないんだよ」

と言いポンと私の肩を叩いた

私をココに引き止めてくれる人はいないんだ

襲ってくる孤独感と不安に立ち向かうように、私はお辞儀をして部屋を出た

『私は前に進むしかないんだ』

そうするしかないことを改めて感じる

本当は総務の皆さんに挨拶をしたかったけど、表向きは【手伝い】なので、普通ならば用が終われば帰ってくるだろうと同僚達は思っているはず

挨拶はキチンと辞令をもらってからでいいか……

私が使えない奴かもしれないし……4月まであと4ケ月もある

取りあえず、辞令が貰えるようがんばろう!
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