breath

荷物をまとめ、秘書室に行くと専務秘書の溝口さんが待っていた。

40歳ぐらいのシルバーの眼がをかけ、いかにも仕事ができるタイプに見える

「おはようございます」

私がペコっとお辞儀をしながら挨拶をすると、彼は眼鏡のレンズ越しから見える切れ長の目で私を物色するように睨み

「おはようございます。今日からよろしくお願いいたします。仕事内容は私が指導し、秘書業務や秘書課の仕事は君の先輩でもある河田さんが指導いたします」

と簡単に業務の指導してくれる人を説明した

河田さんは私が入社した時、入れ違いで受付から秘書課に移動した私の憧れの先輩だ。
知っている人だったので少しホッとした

「私は秘書室長も兼ねているので、何かあれば私に相談して下さい」
「かしこまりました」

その後、溝口室長が秘書課の女性社員に私を紹介した

女性だけでぱっと見て10人はいる。

突き刺すような視線を感じるのは、気のせい？

恐怖を感じる……