breath
次の日の朝、明日美は泣き腫らした目で起きてきた

「おはよう……ございます……」

戸惑っているような顔が、すごく可愛いく思った

俺は明日美にコーヒーを入れてやった

「ありがとうございます……」

キョトンとする明日美、本当に可愛い

「明日美、専務が今日は休んでいいって言ってたから」



「ーーーーはい………」

放心状態で返事をする彼女

やはり、いつもの状態とは違うようだ。

俺は明日美のところに行き、彼女の身体を抱きしめる

もしかしたら、彼女の身体を抱きしめるのがこれで最後かもしれない……と思うと、なんとも言えない虚無感を感じる

俺はこれから明日美に本当の事を言う

そのことにより、彼女を傷つけるかもしれない

俺をキライになるかもしれない

俺がついた【嘘】を告白する

ドキドキドキドキ…………俺の心臓が波打つ

絶対、緊張している

せっかく得た、明日美を手放さなければいけない心境。

思った以上に辛い
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