breath
実は……俺……藤崎と1ケ月ぐらい付き合っていた……」

明日美の瞳が揺れ、見開いたのがわかる。

明日美は溜息をついて、俺の顔をジッと見つめ

「ーーーやっぱり……」

と小さな声で呟いた

彼女は……たぶん気づいていたんだろう。実際、俺の部屋には藤崎が置いていった物がちらほらあった

「ごめん……俺の事、嫌いになった?」

明日美は首を横に降る

その姿を見て安堵する俺

「樹さん、私のせいで藤崎さんと別れたんですか?」

「それだけは違う……。もともと性格が会わなかったし、アイツ不倫相手と俺を二股をかけていたから、ケジメをつけただけ」

「そうですか……でも、藤崎さん別れに納得してないんじゃないですか?」

明日美のこの一言が、俺の胸にグサッとささる

今の藤崎の態度を見れば、明日美でもわかるのは一目瞭然だ

「たぶん、そうかもしれない。明日美、俺は君を守りたいと思っている」
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