breath
涙を見て、私の身体に覆いかぶさるようにいる樹さんさんが

「明日美、待たしてしまってゴメンね……もう大丈夫だから……」

と囁いた

私は意識が遠のく中、藤崎さんとのことは解決したと思った

だから今日という日が迎えられたのだ

彼の囁いた言葉に反応するかのように

「ーーーっいつきさん……好き……ずっと……いっしょにいて……」

と喘ぎ声か普通の声なのかわからない状態で言った

樹さんは、その言葉を聞いた後、長い腕で私の身体を巻きつけ、上半身を密着させてくる

部屋は暖房をつけていなく、部屋も寒いはずなのに、樹さんの身体はほんのり汗が滲んでいる

私の身体も樹さんの肌から熱が伝わってきていて、白い肌がピンクに色差した

樹さんの呼吸が速くなり、私も彼の身体に縋り付くように彼の呼吸に近づいた


ーーー彼が果てた後、なんとも言えない幸福感を感じる私

彼の愛情がこんな近くにあるなんて……

私が独占できたなんて……

何とも言えない感情が私の身体中を欲望で埋めていく
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