breath
何度も交わり、果てては眠る

この夜、何度この行為を繰り返したのだろう?

身体中が倦怠感に襲われている私は、もうできないぐらいグッタリしていた

隣で樹さんは眠っている

彼の寝顔を間近で見ていると、綺麗で無防備な姿が愛おしく感じる

『本当に、私って病気かも……』

って思えるくらい、私の感情が……身体が……全てにおいて樹さんに侵食されている

そんな事を考えながら、私はスヤスヤと眠りについた


朝……目が覚める

っていうか樹さんに起こされてしまった

身体は全身、倦怠、疲労感がマックス状態で、自分からは起きれない

「大丈夫?」
「ーーー大丈夫です……」

って返事をするけど、嘘をついているのは明からで、樹さんはすぐ見破った

「明日美はもうちょっと寝てていいよ。朝食は俺が作るから」

お優しい言葉をかけてくれる

結婚しても、こんな甘い生活なのかしら……なんて妄想してしまう

その時、私達の未来は明るい物になると確信していた
< 233 / 657 >

この作品をシェア

pagetop