breath
「えっ、そうですか……」

朝、鏡で確認した時はなかったはず。

専務は話のキッカケを掴むためにワザと言っているだけ。

ここ数週間の付き合いだけど、なんとなく専務の動き?やり方がわかってきた

ここは、はぐらかして適当に逃げるしかない

「昨日は実家で夜遅くまでDVDを見ていたんで。寝るのが遅かったんです」

何気ない嘘

バレバレかもしれないけど……

さすがに明け方まで励んでいたなんて、さすがに言えない

そんな私を見透かすように、悪戯げな笑顔をする専務

私のそばに来て

「首……」

耳元で囁く

もしかして、印をつけられた???

油断していた

気付いてなかった

私は慌ててトイレに逃げ込み、確認したら

ない・・・

煽られた

彼の口先に騙されてしまい、ショック

思わずシュンと落ち込んでしまう

部屋に戻ると室長はいなく、専務だけだった

専務と視線が絡まる

でも印が無かった事を責める事はしない
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