breath
えっ、寝たことなんてないです……」

「ホント?」

コクンと頷く

「噂のせいですか?」

樹さんは顔を横に振り「違う」って言う

「匠さんの明日美への接し方が、ただの部下以上のものだと思えたから」

そう言うと、樹さんはベッドに先に入り私を誘う

ベッドに入ってはみたが……お互い両端で寝るのかな……と思っていたけど、違うんですか……?

樹さんはの腕は……私の身体に巻き付き、足も絡まっている

お互いの身体は密着

二年ぶり以上の男の人の身体

匂い

肌の感触を感じる

あまりにも久しぶりで……全身が真っ赤に火照っているのがわかる

それが樹さんにも伝わったのか

「明日美、もしかして久しぶり?」

って私の耳元で色っぽく囁く

「ーーー二年ぶり……です」

社長の事を疑っている樹さんに、真実を口にする

どんなに私が干からびていたかを……知ってもらうため

どうせ樹さんはこんな私を笑っているのだろうと思い、顔を上に上げてみた
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