breath
それからしばらくしてて警察が来た数分後私のスマホに見慣れない番号から着信がある
取りあえず出てみると弁護士の先生からで会社に今到着したとか
仕事が早すぎじゃないですか?
樹さんの実家からここまでどう急いでも車で1間半はかかる
私がお母様に電話をかけたのは約30分前
たまたま近くにいたとか?
そんな事はありえない
警察の対応をしている課長にその事を告げると顔が引きつっていた
たぶん彼は犯人である村の人を密かに守ろうと考えていたのかも
この人もよそ者の私にとっては敵なのかもしれない
お母様からの援軍
すごく心強く思う
弁護士の先生は30代前半ぐらいの切れ目で面長のシュッとした顔
身長も高くイケメンです
彼は私に自己紹介もなく会釈をするだけですぐ警察の人のところに行ってしまう

弁護士の先生と警察のやり取りを聞いているとこの会社の内情を知っているの?と思える事がチラホラ
監視カメラの事を知っている
カメラの件は一部の役職者しか知らないはずなのになぜ彼は知っているのだろう?
一緒に立ち会っていた課長もそれに気づいたらし、表情が曇っている
もしかしたら課長はカメラの件を伏せて犯人特定を妨害しようと考えていたのかもしれない
村の人のやり方は閉鎖的で何も解決することなく進歩がない
いつまでたっても昔のまま
この考えが会社を蝕んでいる感は否めない
警察と先生は警備室に行くようで私も呼ばれる
課長も一緒に行くのかな・・・と思っていたらついて来ない
普通立ち会いますよね
課長に声をかけると急にスマホで電話をする振りをしてさりげなくこの場を去る
犯人特定の場面にはいたくないのか
そんな気持ちがフツフツ伝わる
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