breath
私が泣き止んだ時、社長が大きく息を吸い深呼吸
「公私ともに私を支えてくれないか?」
「公私ともに?」
「つまり俺と結婚して欲しい。バツ1で申し訳ないけれど」
えっ?
これってプロポーズ?
「私には樹がいます」
「そんなことを十分承知している。樹が明日美の前に現れてから二人を見守っていた。幸せにするのなら潔く身を引こうと思っていたが、現状では無理だ。また悲しませている」
どう答えて良いか悩んでいると、社長は私の唇に自分の唇を押し当ててきた
突然の社長のキスに全身が凍りつく
もがいて離そうとするが社長は強引に私の後頭部を固定し唇を貪る
樹と違う唇の感触を感じてしまうけど、心の底で「これで良いの?」
ダメに決まっている
樹の浮気を疑っているのに、私が浮気をしたら。元も子もない
社長から離れなければ・・・
必死に抵抗して口をつぶる
でも社長は強引に私の口内に入り、私を味わうように舌を動かす
抵抗しも無理!社長が私から離れるのを待つしかできない
即効で逃げようなんて頭の中で段取りを決めていたのに、社長の舌が口内の感じるところを刺激
吐息が漏れてしまう
社長は見逃さない
弱いところをに気づいたらしく執拗に攻めてくる
私は抵抗しようと思っている
けど激しい社長の熱と初めて与えられる快楽の間に挟まれて正気を保つだけで精一杯
抵抗できない
ずっと開いていたはずの目は快楽を堪える為閉じた
部屋の中は社長の激しい息遣いと唾液の絡まる音だけが響き渡っている
後頭部手が離れ私はソファーの背もたれに押し付けられ唇は解放される
それは終わりではなくて始まりの合図だったことは後で気づく
社長の唇は私の首筋を伝い、冷たい手は私のブラウスのボタンを外す
「やめて下さい」
彼の舌の感触で子宮の奥が疼く
正常心を保つだけで精一杯なのに、私の胸の尖ったところを慣れた指使いで軽く撫でる
その行為だけで下半身が熱くなったのが自分でもわかった
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