breath
湯舟にゆっくり浸かって出るともう食事の準備はできたていたよう
長風呂で喉も渇いているし冷蔵庫からビールの缶を取りだし一気に飲む
おいしー
病気が再発してから飲んでいなかったのでなおさら
でも悪酔いしそう
それからしばらくしてから社長が出てくる
バスローブ姿
社長も冷蔵庫からビールを取りだし
「先に食べなかったんだ」
私の持っているビール缶に乾杯のコンをしてゴクゴク飲み出す
私も少しほろ酔い
「お聞きしたいことが」
「何?」
「最後までいかれました?」
「どう思う?」
逆ツッコミ?
こんな質問答えられません
首をブルンブルン横に振る
社長はそんな私を見て大笑いしてるし
酷いです
社長とは正反対に落ち込んでいると
「さすがに俺でも気を失っている明日美にレイプまがいな事なんかできないよ」
「良かった」
答えを聞いて安心すると
「俺との身体の相性を知って欲しかった?」
相性って?
「気持ち良かっただろう?」
現実を認めたくなくて首を横に振って否定したけど
「あんなに何度もイッテ最後は気を失っているのに、そんなはずはないだろう?」
社長にはやはり口で負ける
思わずコクンと頷く
「俺を選んでくれたら最後までやるよ」
「選ぶって?私と樹さんの婚約は決まっていて。いまさら破棄なんて無理です」
社長が何を考えているのか
何を企んでいるのか
わからないので、とりあえず正当な答えを言う
「あれを婚約というのか?二年前に突然消えて。突然帰って来て何もなかった顔をして婚約者って言っている樹とか高宮夫妻の方がおかしいよ」
言われてみれば、そうだ
樹さんさは謝ってはくれたものの、ご両親はその話題には触れない
普通、婚約して二年もたっているのに結納さえしていない
一般的にいえばおかしい話
「社長が私との事を望まれたら親戚だし角が立ちます。これ以上ご迷惑をかけれません」
どんな思いが私の中にあってもこれが本心
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