breath

最初は生中を私の希望も聞かず勝手に頼む美奈子先輩
２年前と何も変わらず接してくれる先輩に嬉しく思う
１０分後、個室のドアが開き早坂さんと亜美が入って来た
私の隣に座る早坂さん
前には美奈子先輩
圧迫感を感じる
これからどんな話をするのでしょうか？
話題は確実に私の事　
｢望月ちゃんの復帰を祝って乾杯！｣
早坂さんの明るい掛け声で会が始まる
｢樹元気？｣
｢1ケ月ぐらいまでは元気でした｣
｢会ってはいるんだ｣
驚いている美奈子先輩
別れたと思っていたと思う
仕方なく差し障りのない部分だけ
樹が急に私の前から消え私が鬱病になってしまったこと
病気で療養後専務の秘書として子会社に出向
そこで２年勤務し最近、樹がそこに赴任し再会
かいつまんだ話を聞き
｢高宮主任酷い！｣
まず声を荒げたのは亜美だった
さすがに私も樹の事を庇おうとは思えない
あの留守宅の事があるから
｢どうせ親が関わっているんだろう？｣
そう口にするのは早坂さん
｢知っているんですか？｣
早坂さんは首を横に振り
｢この件は知らない。でも過去にそんな事があったから｣
｢高宮、許せない！望月を粗末に扱って｣
先輩がビールが入ったジョッキーをドンと置き怒りを表す