breath

｢まだ総務に配属されて間もないですし。私の異動は高宮社長が許さないんじゃないですか？｣
｢それはわかっている。私が側に置きたいと思っただけだ｣
｢専務の気持ちは有りがたいです。ただ現状的には難しい。専務それはおわかりでは？」
｢明日美が他の男性と飲んでいる姿を想像するだけで気が気じゃない｣
この言葉を聞いた時『専務は何を言っているんだろう？』と人ごとに思っている私がいる
元奥さんがいるのに
｢飲み会は仕事です。ほとんど歓迎会ですし｣
｢でも外に出過ぎだ。子会社にいた時はそんなんじゃなかっじゃないか。明日美らしくない｣
｢前の職場は同僚がいなかっからそうだっただけで今が普通だと思います｣
｢そこには置いておけない。毎日臨時で手伝うように総務部長に言っておく｣
｢専務はそんな感情的に動く方ではないはず。そんな私用で私を動かすなんて恥ずかしいことはお止め下さい。高宮社長に揚げ足を取られます｣
｢明日美は俺に何をしてくれる？｣
｢専務、何をって言われても、今の私は部下ではないし何もできませんよ｣
｢できるだろう？｣
｢できませんよ｣
｢じゃあ、食事ぐらいは付き合えるよな｣
｢食事ぐらいなら｣
結局押し切られてしまう
情けない・
２年も一緒に仕事をしていたから私の攻略法なんてバレているわけで
今回も完敗です
｢これって外食ですよね。お家に行くのはないですよね？｣
｢明日美が来たかったらOKだよ｣
｢絶対無いです｣
｢じゃあ今日、久しぶりに行こう｣
｢今日は予定があります｣
咄嗟に嘘をつく
｢キャンセルできないのか｣
せっかちな専務のペースに流されたくので首を横に振り拒否をすると、専務を手帳を取りだしスケジュールを確認
｢明後日はどうだ｣
｢大丈夫だと思います。無理でしたら折り返し連絡いたします｣
｢それで仕事の手伝いは｣
｢そのファイルの･･･」
慌てて取り繕おうとしている
わかっているけど、さすがに突っ込めない