breath

｢私が言いたいのは、明日美と樹くんは二年前にあんなことがあって、果たして結婚する運命の人なのかな？って疑問に思ったの。貴方達が親の言いなりになって成り行きのまま結婚する？虚しくない？私だったら嫌だ、親の言いなりで結婚した永遠子も同じ意見」
｢あの時の私は樹のことが本当に好きだった。藤崎さんに取られないように必死になって私に振り向かせようとした｣
｢そう明日美なりにそれなりに恋愛していたのね。安心したわ｣
お母さんは微かに微笑み
｢貴方なりに恋愛していたなら私が貴方に責められる理由はない。普通、恋愛は当事者の二人の問題であり親は関係ない｣
お母さんは言葉を並べ、また言い逃れようとする
私がどんなに謝罪を求めても、お母さんは謝る来気持ちは全く微塵たりともないのだ
｢明日美はそうでも、あんなことがあって自分の彼女が傷ついているのがわかっているのに海外に飛ばされて全く何もしない樹くんは貴方の事を好きではなかった。だから何もして来こなかった。そんな薄情な男縁がなかったわけでこちらから捨ててやったらいいのよ｣
お母さんの言っていることは、間違いではないかもしれない
｢過去にも樹くんにもそこまでも固執するのは玉の輿が原因？｣