breath

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会社を退職して1ケ月
私は父の実家のある京都に移住
本当は会社を退職した段階で海外にでも行こうと思っていたのに父が反対して断念
父にすすめられるがままにこの地にやって来た
小さい頃は年に1回は里帰りしていたので、全く知らない土地でもないので安心
父の実家は老舗の和菓子屋で父の兄の伯父さんが跡をついでいる
私は父の実家の側の1LDKのマンションを借り一人暮らし
そこを拠点に就職活動をしているけど今のところ全敗だ
大学時代の就活はすぐ決まったので人生初の挫折なのかもしれない
今日来たお祈りメールで5連敗
いつもそんな私を慰めてくれるのは叔父の息子で従兄弟の2歳年上の靖くん
叔父の店で職人の修業をしている優しいお兄さんみたいな存在
1ケ月前、何もかもが嫌になり全部を捨てて逃げ出した私
28歳でこの状態
冷静に考えると情けない
3年前の真実を聞いた時、お母さんに幻滅してもうこの人と一緒に住みたくないと思った
父に相談したらその日は日曜日だったので次の土曜日に部屋を決めに行こうとその時は簡単に認めてくれた

翌日、普段通りに出社したけど専務室に頻繁に呼ばれ『仕事のヘルプ』の名目だけど、現実は何もなく専務室でたわいのない話をするばかり
『総務の仕事がある』と逃げようとすると『俺の専属秘書に戻すから』と言われ現秘書の逆鱗に触れる
現秘書の松本さんに呼び出されあることないこと言われた私はブチッっと切れて衝動的に退職届けを出してしまった
元々、総務の異動も人が足りない理由ではなかったこと
人員削減に本腰を入れようとしている会社にとっては引き止める理由もなく、あっさり退職届けは受け入れられる
退職日はそれから2週間後
引継業務もなく、退職届けを出した翌日から有給消化の休みになった
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