幼なじみ、卒業しませんか?
ワイワイ、ガヤガヤ...
「はい!女子のみんな、静かにしてー。」
シーン...
す、すごい...。
2‐1の女子がみんな優しいからって理由もあるだろうけど、ちーちゃんは人をまとめるのが上手い。
だから今回の文化祭実行委員も自分から引き受けたんだよね。
私はそんな力ないから夢のまた夢だよ...。トホホ
「じゃあ今から説明するわね。
着替える場所は特設で作った試着スペースを使ってね。
ただ、試着スペースは1つしかないから出席番号順でなるはやで着替えてくれるとありがたいわ。
こんなもんかしら?
じゃ、この中で1番番号の早い柚から〜」
「はーい!!」
試着スペースに入った私は爽果ちゃんと一緒に作った衣装を手に取る。
リボンとシャツのボタンを外し、スカートも脱いだ。
そして初めて自分が作った衣装に腕を通す。
残念なことにここには鏡が無いみたいで、自分の今の姿を確認できない。
ううー、衣装は可愛かったけど私、似合わなくて笑われたらどうしよう...。
そんな不安を感じながら「着たよ。」と言ってカーテンを開ける。
みんな「お?お?どんな感じ?」「柚ちゃんなら何着ても似合うだろうなぁ」なんて言ってたけど、私を見た瞬間ピタッと動きが止まってしまった。