2回目の「はじめまして」と「愛してる」



「ほーん、なんかそれいいな。
俺にも入院した時に作ってくれよ!」


「フフっ、いいけど縁起悪いからやめてよ。」


「ハハッ、俺は元気だけが取り柄だからな。入院なんかしないぜ!!」



そう言って力こぶを作る真似をしてる夏生に思わず吹き出してしまった。


だって面白すぎるんだもん、笑いが止まんないよ。



それからわたしは作業を進め、夏生は日向ぼっこをしていた。




───それからどれだけ時間が経ったのかな。


ちらっ、と時計を見るといつの間にかここに来てからかなり時間が経過していて、外は夕日に染まってきていた。


うーん、鶴も残りは家で繋げるだけだしそろそろ終わらせても問題なさそう。



「よし、そろそろ帰ろっか。」


「おー、だいぶ出来たんだな。うし、帰るか。」



校舎を出て、夏生の隣を歩いてるわたし。

後ろには大きい影と小さい影が2つできていた。


2人で帰るのも今日が初めて。

わたし、今年の夏はすっごく幸せだなぁ。



「この幸せがこれからもずっと続きますように」



わたしがそう願いながら夏生の隣を歩いてるなんて思ってもないんだろうな。


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