Vanilla
「別に」

するとすぐに素っ気ないが、まさかの返答で。
驚きすぎて目を真ん丸くすると、

「アイス置きっぱだろ。溶けるから、先に出る」

朝永さんは私を見ることなく、浴室から出て行って。

残された私は一人呆然。

アイスのことなんてすっかり忘れていたけれど、確かに寒くなったとはいえ廊下に置きっぱなしにしたら溶けちゃうけれども……

モヤモヤしかしない私の心。


拒んだこと、怒っていないのかな……?


私は此処に居ても、良いのかな……?
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