Vanilla
「良いよ」
恋人役スマイルを出し続けながらすぐに返答してくれた朝永さんを見たら更に落ち着けた。
「あれ?つぐみ、朝永さんとお昼に行くの?」
そこにタイミングよくいつも一緒にランチを食べている愛佳ちゃんが。
「うん、そうなの!今日は一人で食べて、ごめんね!」
謝ると愛佳ちゃんは「大丈夫、大丈夫〜」とニヤニヤしながら去って行った。
「あちらの方で、良いですかっ?」
私はエレベーターの奥の人気の無い廊下を指差した。
あちら側には会議室があるが、今日は誰も出てきている人影は無いのでおそらく使用されていない。
今からする話は誰かに聞かれたい話では無いもの。
私は朝永さんの腕を掴んだまま歩き、人が居ない廊下で止まる。
前には誰もいない。
後ろにも。
確認すると掴んでいた腕を解く。
目の前には優しい目の形を作ったままの朝永さん。
どれから訊こう……とりあえず一個一個訊いていこう!
恋人役スマイルを出し続けながらすぐに返答してくれた朝永さんを見たら更に落ち着けた。
「あれ?つぐみ、朝永さんとお昼に行くの?」
そこにタイミングよくいつも一緒にランチを食べている愛佳ちゃんが。
「うん、そうなの!今日は一人で食べて、ごめんね!」
謝ると愛佳ちゃんは「大丈夫、大丈夫〜」とニヤニヤしながら去って行った。
「あちらの方で、良いですかっ?」
私はエレベーターの奥の人気の無い廊下を指差した。
あちら側には会議室があるが、今日は誰も出てきている人影は無いのでおそらく使用されていない。
今からする話は誰かに聞かれたい話では無いもの。
私は朝永さんの腕を掴んだまま歩き、人が居ない廊下で止まる。
前には誰もいない。
後ろにも。
確認すると掴んでいた腕を解く。
目の前には優しい目の形を作ったままの朝永さん。
どれから訊こう……とりあえず一個一個訊いていこう!