Vanilla
「しー君!」
相手は我が弟、しー君だった。
そういえば今日は金曜日。
すっかり忘れていた私。
『今、まだ出先?』
どうやら周りの雑音で外だと気付いたらしい。
「そうなの!」
『じゃまた後でかけようか?』
「大丈夫、しー君!」
『明日の試合観にくるよな?』
あ、そーだった。
そんな大事なことも朝永さんですっかり忘れていた非情な姉だが、
「あ、うん、勿論!」
バレないように嘘を吐いた。
『今日は元気そうだけど、俺の試合忘れてたとかないよな?』
ジト目のしー君の顔が浮かんだ。
弟よ、鋭い。
「そんなわけない!大事なしー君の事なのに!明日絶対行くから!」
これ以上話しているとボロが出そうなので誤魔化して電話を切った。
朝永さんには帰ってきたら話そう。
相手は我が弟、しー君だった。
そういえば今日は金曜日。
すっかり忘れていた私。
『今、まだ出先?』
どうやら周りの雑音で外だと気付いたらしい。
「そうなの!」
『じゃまた後でかけようか?』
「大丈夫、しー君!」
『明日の試合観にくるよな?』
あ、そーだった。
そんな大事なことも朝永さんですっかり忘れていた非情な姉だが、
「あ、うん、勿論!」
バレないように嘘を吐いた。
『今日は元気そうだけど、俺の試合忘れてたとかないよな?』
ジト目のしー君の顔が浮かんだ。
弟よ、鋭い。
「そんなわけない!大事なしー君の事なのに!明日絶対行くから!」
これ以上話しているとボロが出そうなので誤魔化して電話を切った。
朝永さんには帰ってきたら話そう。