Vanilla
「ひゃー!やるぅ!」
穂香さんの野次も手を握られているせいで右から左へ抜けていった。
「は、離して下さいっ」
「やだよ」
それから何度か訴えたが離してもらえない。
結局私は解放させてもらえなくて、居酒屋さんに到着してしまった。
ランチとは正反対の男性が多めの雰囲気の店内。
逃げられないようにか、杉森さんに奥の席に押し込められた。
時間を気にしている私は携帯をテーブルの隅に置いた。
皆おつまみとお酒を注文した。
私はお酒を飲んだことはあるが、一口だけで真っ赤になるし、美味しさを感じなかったので一度しか口にしたことがない。
皆乾杯をするとお酒のせいか、仕事の愚痴をして盛り上がり始めた。
私は穂香さんから解散の声が掛かるまで待つことにした。
「ホラ、つぐみちゃんの携帯鳴らないでしょ。朝永君は好き勝手やってるのよ」
斜め前に座る穂香さんが片手にレモンチューハイを持ちながら、ずっとテーブルの隅に置いてある私の携帯を指差しながら言った。
穂香さんの野次も手を握られているせいで右から左へ抜けていった。
「は、離して下さいっ」
「やだよ」
それから何度か訴えたが離してもらえない。
結局私は解放させてもらえなくて、居酒屋さんに到着してしまった。
ランチとは正反対の男性が多めの雰囲気の店内。
逃げられないようにか、杉森さんに奥の席に押し込められた。
時間を気にしている私は携帯をテーブルの隅に置いた。
皆おつまみとお酒を注文した。
私はお酒を飲んだことはあるが、一口だけで真っ赤になるし、美味しさを感じなかったので一度しか口にしたことがない。
皆乾杯をするとお酒のせいか、仕事の愚痴をして盛り上がり始めた。
私は穂香さんから解散の声が掛かるまで待つことにした。
「ホラ、つぐみちゃんの携帯鳴らないでしょ。朝永君は好き勝手やってるのよ」
斜め前に座る穂香さんが片手にレモンチューハイを持ちながら、ずっとテーブルの隅に置いてある私の携帯を指差しながら言った。