Vanilla

「え？でも朝永さんは付き合ってる彼女に対しての態度だったよ？」

愛佳ちゃんは眉を寄せながら首を傾げた。

そこなんですよ。

「どういうことなんだと思います？」

私も眉を寄せながら首を傾げる。

すると穂香さんも眉を寄せながら首を傾げた。

「「「う～ん……」」」

そして同じポーズで唸る私達。


どれだけ考えても、全てがさっぱり分からない。




朝永さんの謎な行動が解明しないまま昼休憩は終わった。
私達は仕事に戻る。
朝永さんのせいでいつものように休憩明けも仕事が思うように進んでくれない。
朝から集中出来なくて、入力した箇所を何度も見直している私。
これ以上朝永さんの事を考えたら大変な事が起こりそうだ。
そう思った私は、朝だし寝ぼけていたんだわ、と思うことにし、朝永さんを脳内から追い出した。