Vanilla

３

二日目の夜もソファーで横になったが、まともに眠れなかった。

朝、朝食を準備すると今日も早めに出た。

朝永さんに振り回されたくないし、あの人は私を奴隷にしか見ていなくて腹が立つから。


会社に向かう電車は早い時間だから空いているが、座ると揺れる心地好さで眠ってしまいそうで、あえて私は立っていた。

会社に着き、支度を終え、自分のデスクに雪崩れ込むように倒れると即行で夢の世界にダイブ。






「起きろ！つぐみ！」

そして今日も愛佳ちゃんの同じ台詞に起こされた。

昨日よりも重い脳と瞼。
まともに寝ていないからだ。
でも起きなくては……と、上半身を起こした。

ん？

ふと何故か四方八方から視線を感じて、私は辺りを見る。