御曹司と小説家の淡い恋模様
「あっ。そう。」

意味深に返事をされた。
山口さんの元の資料見せたいよ。
ちゃんと指導して欲しい。
本当は言いたい。

2ヶ月の辛抱だからいいんだけど。
そろそろ、次の仕事考えないと。

しばらく取材と言う旅に出ようかな?
今の連載達も後少しで終わる。

それが終わったら次の作品に取りかからないと。
ネタ探しに放浪の旅もいいよね。

「聞いてるか!?」


いきなり声を話かけられた。
私の悪い癖が出てしまった。
妄想する時間があると妄想してしまう。

「・・・すみません。」

話を聞いてなかったから素直に謝らないと。
別に言い訳をしてもいいんだけど、ここは社会人として謝らないとね。

「面白い子だね。色んな表情が見れて面白い。」

それはどうも。
小説家としての性だよね。
色々な事妄想するの。

「そうだ。榎田さんも午後の会議参加して。」

ちょっと待った。
なぜ、派遣社員の私が会議に参加しなくちゃいけないのよ。

「すみません。私、派遣社員なので会議とか参加できません。」

ここの会社、派遣社員は会議には参加していない。
いついなくなるのかわからない人間に会社の重要事項知られたくないらしい。

派遣終了後、同職種に派遣されて場合、敵対会社に情報が漏れる可能性がある。
企業リスクとしてはきちんとするのが当たり前。

派遣社員の私が参加したらまた、他の社員から妬まれる。

後2ヶ月平凡無事に満期終了を迎えたい。

彼から言われる言葉は以外な物だった。





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