俺様上司に、跪いて愛を乞え〜彼目線〜激甘編を追加
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……プレゼンをした契約がまとまって、士気を高めようと開いた打ち上げの席で、彼女ーー北城 まゆから目が離せずにいた。
前から他とは違う目で俺を見ているようには感じていたが、それがこないだの給湯室での一件でなんとなく確かにもなったようだった。
彼女は、周りとは異なる目線で俺のことを追っている……。
もしかしたら、あいつも俺のことが気にかかっているんだろうか……と、そこまで考えて、"あいつも"ってどういう事だと思った。
俺も、彼女が気になっているとでも……?
頭の中で問いかけつつ北城の方を見てみるが、あんなにとろくさそうな奴を好きになるはずもない気がした。
……だいたい俺はいつもおどおどしてるようなタイプの人間は嫌いで、彼女はその典型じゃないか。
……俺が、だから彼女を気にするはずもないだろうが。
そう自分の考えに結論付けて、目の前のグラスを飲み干した。