俺様上司に、跪いて愛を乞え〜彼目線〜激甘編を追加
断りを入れそのままソファーで寝ようと目蓋を閉じると、彼女が泣いている気配がした。
……泣かせるのはこれでもう二度目かと、目を開けずに思う。
……違う、泣かせたいわけじゃない。
ただ、それでもおまえが俺のことを気にかけていてくれるのなら……俺は、今度こそ自分の気持ちと向き合うから……。
だから、俺を嫌いにならずにいてほしい……。
自分は、つくづくバカだと思う。
冷たくあしらうことで、彼女の気持ちだけでなく、自分の気持ちまで天秤にかけるなど……。
なぜ、「こんな俺でも、好きなのか?」と、ストレートに訊けない。
まして、俺自身の胸の痛みで自分の本心まで探ろうとするなど、バカすぎて呆れてくる……。
胸を鷲掴まれる思いに苛まれながら、抉るような痛みとともに気づかされた彼女への気持ちに、無理やりにでも目をつぶり俺は寝てしまおうとした……。