俺様上司に、跪いて愛を乞え〜彼目線〜激甘編を追加
俺が社員たちから畏怖の目で見られているのはわかっていた。
特に女性社員たちからは受けが悪く、陰では俺様上司と密かに呼ばれているらしかった。
だが、それがどうしたんだと感じる。
俺はこうしなければ、部長としてやってこれなかったんだ……。
まだ若い時に営業部長に抜擢をされて、明からさまな皮肉や冷笑をぶつけてくるような周囲を従えていくには、多少は恐がられてもそうするより他に仕方もなかった。
それでも、たまにどうしようもない自己嫌悪に襲われる。
たとえ恐がられても部下が従ってくれるのならと思ってはいても、俺自身がそんな自分を受け入れられない時がある。
……ただ、それを打ち明けられるような信頼のできる部下がいるわけでもなく、まして彼女と呼べるような相手などが、今の俺にはいるわけもなかった。