俺様上司に、跪いて愛を乞え〜彼目線〜激甘編を追加
火傷した手を水道で冷やして、鍋ごと寝室へ持って行った。
「……どうしたんですか? それ…」
まゆが体を起こして、覗き込んだ。
「……おまえのために作ってやろうと思ったんだが、」
料理などやり慣れていないせいで、あまりまともではないような代物が出来上がっていた。
「……部長が、私のために…?」
中身をじっと見つめたままでいるのに、
「……ああ」とだけ、答える。
「……私のためにわざわざ作ってくれたなんて、嬉しい」
言われて、照れそうにもなりながら、
こうなったら照れついでだとも思って、中身を掬って、
「……口、開けてみろ」
彼女に差し出した。