秘/恋
……いち……



強く吹く風にまぎれて
昼休み終了のチャイムが
鳴っている。

その音を
目で確かめるみたいに
ぼんやりとした曇り空を見上げて
樹也は云い出した。


「午後、サボるか」

「え……!?」


つられて空を眺めてたあたしの腕をつかんで
すたすた歩き出した。



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