秘/恋
……にい……



明良を振り切って

早く来過ぎた学校は

熱のない、静かな空気。


朝は、
ギリギリまで寝たい主義。

そんなあたしには馴染みのない空気をぬいながら
人気のない廊下を
ぱたぱた歩いた。


眠らなかった

眠れなかった夜の余韻が

アタマの奥でじんじんうずく。


かたちない痛みが

胸の底の底にも。



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