先輩、気付いて下さい。
「ちょっと、来てくれる?」


わざとらしい笑顔を浮かべて言った。
…こわ。


「いやぁ~、お昼まだなんで…」

苦し紛れの断りをしようものなら


「来いっつってんの。
 聞こえねぇ?」

突然ドスの利いた声を出すもんだから
思わず体が震えた。


「用があるならここで
 話せばいいじゃないですか?」


そんな愛依の声がした。
つ、強い…。


「ここじゃできねーから
 来いって言ってんだよ。
 バカじゃねーの?
 関係ないやつは黙ってろ。」

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