先輩、気付いて下さい。
すごく自然に手を繋がれ
体温が上昇する。

雄哉先輩は
何ともないような顔をして
どこかへ向かって歩き出した。


着いた先は
使われていない空き教室。


「やっと落ち着けるな。」


椅子に座り深呼吸をする。


何を話していいか分からず
黙り込んでいると


「チョコ、食う?」


差し出されたのは
先輩が大好きなチョコレート。


「…あはっ!」

なんだかおかしくて吹出した。


「ここ、笑う所か?」
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