先輩、気付いて下さい。
きっといま私はひどい顔を
してるだろう。

扉を開ける音に反応した二人が
私を見る。

絡まる視線。

私を見て、
私の大好きな子供みたいな笑顔で
笑う雄哉先輩。

大好きな笑顔が今は
見るのが辛い…

だって机を挟んだ向かいに座ってるのは
理佳先輩。

今まで子供のような笑顔を
向けていた相手は
私じゃなくて理佳先輩。

先週までそこは
私の場所だったのに…
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