先輩、気付いて下さい。

「えっと…そのこれは
　泣いてるんじゃなくてですね…」

必死に言い訳しようと思っても
しっくりくる言葉が思いつかない。

「ずっと気付いてた。
　雄哉の事が好きなの。」

え…？

「雄哉本人は鈍感だから
　何も考えてないみたいだけどね。」

嘘…
もっと前からばれてたなんて。

恥ずかしさで顔を上げられずにいると

ふわっと温かい何かに包まれた。


…多少の経験は積んできてるからわかる。
涼太先輩に抱きしめられてる…