once again
「有里華、あなた葛城さんが好きなんでしょ?」

「えー!嘘!」

美玲が驚いて有里華を見た、有里華は私を見て頷いた。

「な、なんで分かったの」

「そうよ、なんで涼香、分かったのよ。自分の恋愛には鈍いのに」

「あ、あのね。美玲、慰めにきてくれてるんじゃないの?」

「あ、ごめん」

こんな二人だからこそ、落ち着いて話が出来てるのかも。
それから、私達3人は遅くまで語りあった。

明日も仕事だから、とは言いながら結局泊ってくれた美玲。有里華は葛城さんを待たせてる事もあって帰した。 有里華の話は今度ゆっくり聞くからね、と言って。

「私、有里華の葛城への気持ちは気付かなかったわ」

「長く見てるからでしょ?私は高校に入ってからで、美玲から紹介されてからしか、有里華の事知らなかったでしょ。先入観なく二人の事見てたよ」

「二人って、じゃ葛城も?」

「多分ね、人の気持ちなら分かるのにね。自分に当てはめると無理になるみたい」

「ほんと。その能力自分に発揮しなきゃ意味ないでしょ」

「美玲、ズバリ言うよね…」

「当たり前じゃない、隠しても仕方ないでしょ?だけど、どうするの?10日間は休んでも…」

「この10日間で考えるよ、心配かけてごめんね。ありがとう」

「ううん、いいよ。じゃ、寝よっか」

「そだね」

二人でベッドに入った。
こんな時に側にいてもらえる事が嬉しかった。
瑠璃だって…

私は周りの人に助けられてる、そう思った。
窓から入ってくる、月の光がいつもより強く感じられた。
この1週間、考えよう。どうするのかを…
そして目を閉じた。

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