once again
近くのコンビニで待っていると、兄さんの車が来たのが見えた。
「兄さん、一人なの?蓼科さんや園田さんは?」
いつもなら、蓼科さんや園田さんの運転する車で移動する兄なのに、一人で運転してきた事に驚いた。
「とりあえず、早く乗れ」
「あ、うん。分かった」
開けてくれた助手席に乗り込んだ。
走り出した車の中で、兄が口を開いた。
「父さんが倒れたんだ…」
「…え?」
「今朝、普通に会社に出てたんだけど夕方会食で出かけた先で、倒れたんだ。成南に運ばれて、ICUに入ってる」
体が震えてきた。
「お、お父さん大丈夫なんで…しょ?」
「陽の話じゃ、予断は許さない状況だって…瑠璃もこっちに向かってる」
「……うっ…」
「会社の事もあるから、園田はそっちを任せてあるんだ。蓼科は母さんについてもらってる」
なに、何が起こってるの。
この間まで、元気だったじゃない…
「涼香、落ち着いて聞けよ。父さんがもし、もしもの時、会社は俺が継いでるからいいが、役員はそう言う訳にもいかない。今の原田常務や真田専務だけじゃ、ダメなんだ。お前にも帰ってきてもらわないといけないんだ…」
「え?わ、私…」
運転している兄を見た。
私に会社に戻れって、言ってるの?
そ、そんな…
「まだ、分からないじゃない…」
「お前にも、覚悟しておけって言いたいんだよ」
車の中に沈黙が流れた。
そして、病院に着いた。
時間外という事もあり、病院はひっそりとしていた。
待合室で待っていた母と蓼科さんに駆け寄った。
「お母さん!」
「涼香!お父さんが…」
「お母さん、大丈夫。お父さんは大丈夫だから…」
「涼香ちゃん、来たんだね」
「陽さん、どうなんですか?父は…」
難しい顔をして、陽さんが立っていた。
「まだ、予断は許さない状況だね。心筋梗塞で、まだすぐに病院に運ばれたからよかったけど、朝から体調悪かったんじゃないかな」
「そ、そんな…」
目の前が真っ暗になり、その場に倒れてしまった。
「涼香ちゃん!」
「兄さん、一人なの?蓼科さんや園田さんは?」
いつもなら、蓼科さんや園田さんの運転する車で移動する兄なのに、一人で運転してきた事に驚いた。
「とりあえず、早く乗れ」
「あ、うん。分かった」
開けてくれた助手席に乗り込んだ。
走り出した車の中で、兄が口を開いた。
「父さんが倒れたんだ…」
「…え?」
「今朝、普通に会社に出てたんだけど夕方会食で出かけた先で、倒れたんだ。成南に運ばれて、ICUに入ってる」
体が震えてきた。
「お、お父さん大丈夫なんで…しょ?」
「陽の話じゃ、予断は許さない状況だって…瑠璃もこっちに向かってる」
「……うっ…」
「会社の事もあるから、園田はそっちを任せてあるんだ。蓼科は母さんについてもらってる」
なに、何が起こってるの。
この間まで、元気だったじゃない…
「涼香、落ち着いて聞けよ。父さんがもし、もしもの時、会社は俺が継いでるからいいが、役員はそう言う訳にもいかない。今の原田常務や真田専務だけじゃ、ダメなんだ。お前にも帰ってきてもらわないといけないんだ…」
「え?わ、私…」
運転している兄を見た。
私に会社に戻れって、言ってるの?
そ、そんな…
「まだ、分からないじゃない…」
「お前にも、覚悟しておけって言いたいんだよ」
車の中に沈黙が流れた。
そして、病院に着いた。
時間外という事もあり、病院はひっそりとしていた。
待合室で待っていた母と蓼科さんに駆け寄った。
「お母さん!」
「涼香!お父さんが…」
「お母さん、大丈夫。お父さんは大丈夫だから…」
「涼香ちゃん、来たんだね」
「陽さん、どうなんですか?父は…」
難しい顔をして、陽さんが立っていた。
「まだ、予断は許さない状況だね。心筋梗塞で、まだすぐに病院に運ばれたからよかったけど、朝から体調悪かったんじゃないかな」
「そ、そんな…」
目の前が真っ暗になり、その場に倒れてしまった。
「涼香ちゃん!」