once again

どれほど時間が経っただろう、捻挫だと、匠から連絡があって10日間休ませるからと。

何があったのか、匠が帰ってこない事には、話が見えなかった。

♪♪♪♪♪♪♪

「はい」

「夏帆です。蓮さん、今日会っていただけますか？」

「……あ、ええ。構いませんよ。時間は？はい、じゃ、迎えに行きますね」

「はい。待ってますね」

ふー。
気が重い。
夏帆さんを抱いたのかと思うと、余計に頭が重かった。
これなら、知らない人とやってしまった方がまだスッキリ出来たかもしれない。

それから少しして、匠が戻ってきた。
そして、高瀬が怪我した経緯を聞いて、怒ってしまった。

「な、なんだって？まだそんな事をしてるのか？あいつら…」

「俺も眼光らせてたんだけどな、ただのイヤガラセだよ。あれは…」

「そうか、処分しろ」

「え、処分？」

「もう許さない。処分しろ。高瀬が帰ってきた時に仕事がし易いように、環境を整えろ」

「蓮、お前…」

「匠、聞こえなかったのか？関わらないとは言ったが、仕事は別だ。彼女がやりやすいように仕事をさせたい」

「分かりました、そのように…」

匠はそう言うと、専務室を出て行った。