once again
「匠!それは関係ないだろ!涼香も帰るんだ、ここにいてはいけない」

「高瀬とは言わず、涼香ですか。そこまでの関係になってたとは…、もう如月は終わりだな」

室長の低い、冷たい声が部屋に響き渡った。

ここで、私が引いてはいけない、言わないと。

「専務、室長、お話があります。これは如月商事の今後の事もあります」

「な、何を!涼香、話は後で…」

「そこまで言うなら聞こうじゃないか」

「分かりました。ここで少しお待ちいただけますか?」

「ん?俺と蓮はここにいるが、何かあるのか?」

「…はい。時間を少しいただければ」

「わかった」

蓮さんは、勝手に話を進める私と室長に戸惑い言葉を失っていた。
私も止まる訳にはいかない…

頭を下げて専務室を出た。



そして、エレベーターに乗り、電話をかけた。

「もしもし、涼香です。よろしいですか?はい、今から向かいます」

そのまま駐車場に向かった。
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