once again
仕事が終わり、朝と同様に蓮さんと家に帰ってきた私は、蓮さんに抱きついていた。

「…どうした?珍しいな、涼香から抱きついてくるなんて」

蓮さんの胸元に顔をうずめながら、息を深く吸った。

「夢、じゃないんだな、って思ったら、抱きしめたくなったの。会社でも、みんなからお祝いの言葉もらえたし。本当は、蓮さんと出会う前に戻りたいって思った時期もあったの。知らなきゃよかった、こんな気持ちにって。でも今は違う。あなたと出会えた事、愛した事全てが、私の幸せだって」

「涼香…夢じゃないし、俺は涼香と離れる気なんかないよ。覚悟しろよ?俺はしつこいからな」

「ふふ、私もしつこいよ?ヤキモチ妬きだし。蓮さんこそ、覚悟してよね?」

「涼香…、一緒に幸せになろう」

蓮さんは顔を上げ、返事をしようとした私に優しくキスをしてくれた。
そのキスが熱を持って激しくなるのを、身体全体で感じた。

「っ、はぁ。蓮さん…」

「涼香っ…」

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