once again
「え?私、をですか?」
「あぁ。だから、それは避けたい。それがどうしてなのか、君には分かると思うが。頼めるか?」
専務が私と?そんな風に思えないけど…
でも、室長は私が危険だと感じている。
排除の対象か…
「分かりました。明日はどこで待っていたらいいですか?」
「1Fロビーに喫茶店があるだろ?そこで、お茶していてくれ。いいか?」
「分かりました。室長、聞いてもいいですか?」
「ん?なんだ?」
「その相手の方は、専務との見合いをご存知なんですか?」
「あぁ。相手は知っている。向こうから是非にと、連絡があったからな。あ、パーティーにも来ていると思うから、失礼のないようにしてくれ。鏑木物産社長のお嬢さんの夏穂さんだ」
鏑木物産の社長令嬢か…
確か、27…
「…はい。分かりました。電話はこの話だけでよかったんですか?」
「そうだ。それがあるから君も必要以…」
「分かってます。分別はありますので、室長が心配なさってるような事はありませんので。では失礼します」
「あ、もし…」
室長が何かを話する前に、私は電話を切っていた。