once again
「もう飲めないれーす!」
「有里華、飲みすぎっ!」
「ハメ外しすぎだってば」
「えへへー」
私と美玲はお酒には、強い方だから酔ってはなかったんだけど、弱い有里華は完全に潰れてしまった。
後ろにいる葛城さんが、怖い…
「葛城、ごめんね。酔わせてしまったわ」
「いえ、美玲様。私などに謝らないでいただけますか。お嬢様を守る事が私の仕事、心配は無用でございます」
恭しく、美玲に頭を下げた。
美玲は有里華と幼馴染。
だから、葛城さんの事も昔から知っている。
昔は、美玲にもお付きの人がいたと有里華から聞いた事があった。
美玲も、実家は上場企業の社長令嬢、家を継ぐのは、兄だからと好きにさせてもらっているみたいだけど。
執事が家にいる生活って、どんなんだろう?
今の葛城さんを見ていると、なんだかとっても凄そうだけど。
そんな事を考えていたら、葛城さんが、お送りしますと、私と美玲を順番に送ってくれると、言い出した。