恋・愛至上命令。
~3~
料理は絶対、凪の方が手際が良いに決まってるはずだけど。わたしを立ててか、終始サポート役に徹してくれてた。
三つ葉の代わりに小ねぎを散らした親子丼に具沢山の味噌汁、ブロッコリーとベーコンの中華風炒めとかぼちゃの煮物を並べた、二人掛けのダイニングテーブルに向かい合って座り。三年ぶりの二人一緒の食事をした。
この丸テーブルセットは、前に住んでたマンションで使ってたもの。イスを引く前に、凪は懐かしさを漂わせたように少し目を細めた。
わりと薄味の味付けが口に合うか、気になってドキドキしていたわたしに。
「美味しいですよ。・・・とても」
以前は見せてくれることの無かった、和らいだ眼差しがまた返って。
静かに箸を進める凪を見てるだけで。じんわりと胸の中に広がってく幸せを噛みしめられた。