恋・愛至上命令。
6-1
朝。微睡みながら薄目を開ければ、何も着ていない素肌のまま羽根布団に包まってるのはわたしだけ。相変わらず眠ってる間に置き去りにされてる。
凪が朝ご飯の支度をしてくれてる音がキッチンの方から洩れ聴こえて。出かけるのは午後だし、・・・もうちょっとだけ。また目を瞑る。
「・・・お嬢さん。そろそろ起きてください」
低く透る声と一緒に耳元に触れた吐息。
ぼんやり二度目の覚醒。カーテンが引かれ、一瞬で明暗が塗り替えられた。眩し気に目を細めると、ベッド脇に立ったネクタイ姿の凪が私を見下ろして言う。
「シャワーを浴びた方がいいですね」
「んー・・・」
気怠く返事しながら、ぬくぬくの布団に名残りを惜しんでたら。
「・・・失礼しますお嬢」
「っ、ひゃあっ」
いきなり掛布団を剥がされたかと思えば、がっしりと抱え上げられてお姫様抱っこの状態でバスルームへと強制連行される。もちろん素っ裸で。
「ちょ・・・ッ、凪っっ」
何だか扱いが容赦なさすぎじゃない?!
抗議の声も無視して床の上に降ろされた刹那、顔が寄せられて瞬く間にキスが落ちた。
「お早く。さもないと、これだけじゃ済まなくなりますよ」
・・・出来たらそういう科白は、もう少し甘い雰囲気で聴きたいんだけど?
凪の無表情を見やり、溜め息と苦笑いを胸の内で零したわたしだった。
凪が朝ご飯の支度をしてくれてる音がキッチンの方から洩れ聴こえて。出かけるのは午後だし、・・・もうちょっとだけ。また目を瞑る。
「・・・お嬢さん。そろそろ起きてください」
低く透る声と一緒に耳元に触れた吐息。
ぼんやり二度目の覚醒。カーテンが引かれ、一瞬で明暗が塗り替えられた。眩し気に目を細めると、ベッド脇に立ったネクタイ姿の凪が私を見下ろして言う。
「シャワーを浴びた方がいいですね」
「んー・・・」
気怠く返事しながら、ぬくぬくの布団に名残りを惜しんでたら。
「・・・失礼しますお嬢」
「っ、ひゃあっ」
いきなり掛布団を剥がされたかと思えば、がっしりと抱え上げられてお姫様抱っこの状態でバスルームへと強制連行される。もちろん素っ裸で。
「ちょ・・・ッ、凪っっ」
何だか扱いが容赦なさすぎじゃない?!
抗議の声も無視して床の上に降ろされた刹那、顔が寄せられて瞬く間にキスが落ちた。
「お早く。さもないと、これだけじゃ済まなくなりますよ」
・・・出来たらそういう科白は、もう少し甘い雰囲気で聴きたいんだけど?
凪の無表情を見やり、溜め息と苦笑いを胸の内で零したわたしだった。