君を借りてもいいですか?
湊人が走ってきたのだ。

先輩は私が本当に人と待ち合わせしていたことを知りバツの悪そうな顔を見せる。

「あれ?知り合い?」

「いえ、道を聞かれただけです」

内心ホッとしている。

もし湊人が来なかったら私は先輩に酷い言葉を投げていた。

先輩と同じようにね。

「そう。それにしても今日のワンピースうちにあったけ?」

「え?これは今日のために––」

買ったという前に湊人が私を抱きしめたのだ。

「み、湊人?」

すると先輩はそそくさと通り過ぎていった。

「本当は誰だったんだ?」

抱きしめたまま湊人の低い声が耳をくすぐった。

「最低な元彼。湊人が来てくれて本当に良かった」

どうしよう。

数分前はさっさと関係を解消したいと思ったのに今の私は明らかにそう思っていない。

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